複数の抵抗のみによって構成された回路網があるとき,その回路網中の任意の2点に電源を接続したとき,その電源からみた回路網は一本の抵抗と等価な動作をします.例えばその等価的な抵抗はオームの法則などの物理法則に従います.その等価抵抗の値は合成抵抗と呼ばれます.

図1-2-4 は電流源に複数の抵抗を直列に接続した回路図です.この系の合成抵抗をRA としたとき式1-2-13 のようになります.

(1)直列抵抗の合成についての解説 |
図1-2-4 のような複数の抵抗が直列に接続された系について,合成抵抗を求めます.
まず,直列に接続されたR1 からRN の抵抗は同一電路上に配置されているのですべての抵抗に流れる電流は同じになります.そこで図のようにR1 〜 RNに電流源を接続して一定電流を流します.そのときに各抵抗にかかる電圧をオームの法則によって求め,さらに個々の電圧から和を求め合成抵抗にかかる電圧を求めます.合成抵抗にかかる電圧および電流から再びオームの法則によりRA を導きます.
まず,構成されるx 番目の抵抗をRx とすると,Rx にかかる電圧VRx は次のようになります. |
VRX=Rx・I |
つぎに,合成抵抗にかかる電圧は個々の抵抗の電圧の和から求まるので次のようになります. |
V =R1 ・I+R2 ・I +R3 ・I +・・・+RN・I
V =I ・(R1 +R2 +R3 +・・・+RN) |
−−−(1) |
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合成抵抗を一本の抵抗としてオームの法則より求めると次のようになります. |
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(1)(2)式より, |
RA = R1 +R2 +R3 +・・・+RN |
となります.このように合成抵抗RA は直列接続されるすべての抵抗の和になります. |
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