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スペクトル

フーリエ級数のセクションでは,周期関数について直流成分,sin とcos の要素に分解して抽出してきました.ここではそれらの要素を複素数を使うことで統一したパラメータで表現します.

次に示す数式は,複素数によるフーリエ級数展開とフーリエ係数です.

フーリエ級数展開
式2-2-7
フーリエ係数
式2-2-8

ただし n=・・・-2,-1,0,1,2・・・

ここでcnを(複素)スペクトルと言います.式2-2-8によって求められるスペクトルは周波数成分の大きさの他,位相情報も含みます.

式2-2-7 複素フーリエ級数について解説

三角関数を用いたフーリエ級数およびフーリエ係数(フーリエ係数の解説はこちら参照)は次式のように与えられます.
フーリエ級数展開
式2-2-1
フーリエ係数
式2-2-2
ここで上式2-2-1 の式中に含むsin およびcos をオイラーの関係式を使って示します.まず,オイラーの関係式は次の次の通り.
   式2-2-9
この関係をフーリエ級数(式2-2-1)に代入すると
  
ここで
   ただし n=1,2,3,・・・

式2-2-10

とcnをおきます.すると
   式2-2-11
と示せます.
さらに,ここでc0 とおき,さらにn の範囲を負の領域に広げ,n = ・・・-2,-1,0,1,2 ・・・とすることで,式2-2-11に含む2つのΣ を統合すると
   ただし n=・・-2,-1,0,1,2・・

式2-2-12

と示すことができます.

式2-2-8 複素フーリエ係数について解説

つづいてフーリエ係数の関係式(式2-2-2)(an,bn)からcnを求めていきます.まず,式2-2-10に式2-2-2を代入すると
 
ここでオイラーの関係式
  
より
   ただし n=1,2,3,・・・

式2-2-13

ここで,nの範囲を負の領域に広げ,n=1,2,3,・・・から n=・・・-2,-1,0,1,2・・・として,式2-2-13の両式を統合することができます.

すると cn

   ただし n=・・-2,-1,0,1,2・・

式2-2-14

と示すことができます.


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